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実際に人間にも使ってみて、その効き目、副作用を調べる必要がある薬、こうした薬は、大学病院などの大病院で患者にも知らされずに使われることが多い。患者の側にも、それがまだ認可されていない、試験段階のものであると知らされ、合意のもとに投与されるのならまだいい。だが、患者のなかには安全と確認されていないものなんてイヤだ、という人もいるだろう。そこで、たいがいの場合、何も説明せずに、「これを飲んでみましょう」となる。それが「新しい薬」なのだ。しかし、最近は薬についての知識の豊富な患者が多くなってきているので、簡単にはだまされない。そこで、もう少し医師のほうも巧妙になる。「どうも今までのは効き目がないようです。新薬があるんですけど、どうしますか」ともちかけるのである。治りたい一心の患者は、そういわれたら、たいがい「お願いします」と答えてしまう。なかには、自分だけ特別扱いされて、大事に思われているので新しい薬をくれるんだ、と思いこむおめでたい人もいるとか。こうして、説明もしたし同意も得たと、晴れて人体実験のモル、モットになってしまうのだ。医学のためなら、それでもいい、という人はどんどん新薬を飲んでいただきたいけれど……。